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デザイナーインタビュー Vol.2

デザイナーインタビュー Vol.2

素材の特性を活かした快適な掛け心地に定評のあるアイウェアブランド
“One/Three CompoundFrame”(ワンスリーコンパウンドフレーム)
メガネを作る人。

  • 柳 根宇(リュウ・グヌ)
  • 柳 根宇(リュウ・グヌ)

    アイウェアデザイナー

    1975 年生まれ。日本大学芸術学部終了後、ライセンスブランド・ハウスブランドにて企画・デザインを担当。ブランドの立ち上げに参加した経験をもとに、自身の会社 DJUAL を立ち上げ。現在は「One/Three CompoundFrame」のデザインを手掛ける。

モノづくりの家系からメガネ業界へ。

メガネ業界に長くおられると思いますが、これまでの経歴を簡単にお聞かせください。

POKER FACE
柳 根宇

日本大学芸術学部終了後、メガネのライセンスブランドやハウスブランドにて企画・デザインを担当しました。その時のブランド立ち上げの経験をもとに、メガネやサングラスの企画・デザイン会社『DJUAL』を設立しました。

日本大学芸術学部!名門ですね!
そもそも日本大学芸術学部、ひいてはモノづくりの道に進んだのには、何かきっかけがあったのですか?

POKER FACE
柳 根宇

家系的に身の回りのモノを作る職人が多かったのが影響していますね。例えば祖父は地図作りを、父は芸術大学で色彩学を教えていました。姉も版画家です。

小さいころから産業デザイナーが夢だったので、モノづくりの道に進むのは自然な流れだったと思います。

One/Three CompoundFrameのメガネ

メガネ以外の製品に携わる道もあったと思うのですが、なぜメガネだったのでしょうか?

POKER FACE
柳 根宇

確かに学部からは自動車メーカーに進むことが多かったですね。
私の場合は先輩がたまたまメガネメーカーにいたので興味をもち、メガネ業界に進みました。

メガネ業界に縁があったんですね。

POKER FACE
柳 根宇

そうですね、自分では想像してなかった業界だったので、まさに縁ですね。

ライセンスブランドやハウスブランド、そしてご自身のブランドである『One/Three CompoundFrame』をデザインする中で気が付いた、他の製品にはないメガネのデザインならではの魅力はありますか?

POKER FACE
柳 根宇

歴史上メガネというプロダクトは一番成功したユニバーサルデザインの一つとして知られています。 しかしまだまだ改善されるべき点は多く、進化の過程にあると考えているので、少しでもその過程に貢献することが今はやりがいに繋がっていますね。

あとは、かつては一部の人のもの、視力矯正の道具としての製品だったのが、領域を超えてファッションとしても広がっていることのすごさ。そういったところに魅力を感じています。

柳 根宇さん

確かに普段忘れがちですが、そもそも医療的な側面が強かった製品がファ ッションとして自然に溶け込んでいるのは驚くべきことですよね。
改善や進化と聞くと、とにかく新しい素材・新しい技術を取り入れることをイメージしてしまいますが、どのような課題があると感じていますか。

POKER FACE
柳 根宇

新しい素材を用いれば良くなるという考え方ももちろんあると思いますが、既存の素材に対して培ってきた技術を別の観点から再アプローチしてみるのが、まずは先決ではないかと。
もちろんある程度の装飾的な要素も大事にしながら、と言うのが難しいところです。

なるほど。単純に新しいものを追い求めるわけではないんですね。

POKER FACE
柳 根宇

はい。例えば福井には世界的にも高水準なチタン加工技術があります。チタンと言う素材自体はメガネの材料として一般的になりつつありますが、まだ知られていないチタンの使い方があるのではないかと考えています。

またチタン単体だけではなく、プラスチック等の他の素材との組み合わせを実現するには、福井に長年蓄積された技術が大きなアドバンテージになります。それを追求することが自分のブランドを持った一番の理由あり、日本国内での製造にこだわることの価値だと思っています。

素材への理解。素材が望む形を探求する。

メガネのデザイン

メガネのデザインをする際に、ファッションシーンやメガネ以外のプロダクト等を参考にすることありますか。

POKER FACE
柳 根宇

基本的には参考にしていません。素材のもつ特性を引き出すための課題をクリアしていく過程が多いので、思い付くまで考え続けます。

そのためには流行や他のデザインを参考にするよりも、力学に関する本や素材学とかの本を普段から読んだり、知人に意見を聞いたりしています。

考え続けるって、大変な作業ですよね・・・。

POKER FACE
柳 根宇

そうですね。素材を理解し、素材が望む形を探す、それが大変でもありますが、アイディアを思いついたときや、設計通りの稼働を実現できた時は楽しいです。

そのあたりがメガネづくりで一番楽しい場面ですか?

POKER FACE
柳 根宇

プロト(試作品)が上がってきたときは気分が高まりますね。
でもそれ以上に、やっぱりプロダクトなのでエンドユーザーに実際に使ってもらう時が一番嬉しいです。

苦労した分、嬉しさも大きいということですね!

POKER FACE
柳 根宇

はい。構想→スケッチ→図面→試作のサイクルを繰り返しながら開発を進めていますが、このサイクルが終わらない時はホントに苦しいです・・・。

想像しただけでも大変なのが伝わります・・・。
リュウさんの製品は素材の特性を活かした設計が特徴ですが、その工程なしで成り立っているメガネブランドも見受けられます。その方が労力は少ないかと思うのですが。

POKER FACE
柳 根宇

各々のブランドが目指す理念は違うと思います。ただその理念に反しないモノづくりを続けないと業界を豊かにしていくは出来ないと感じています。私の場合はそれが「素材の追求」なんだと思います。

シリーズ別に考え抜かれた機能性。

ブランド名の『One/Three CompoundFrame』にはどんな由来があるんですか?

POKER FACE
柳 根宇

メガネの掛け心地は、ノーズパット、眼鏡の幅、耳に当たる部分の3点によって決まります。『One/Three』は3分の1を指し、『Compound』には “複合的”という意味があります。
『3分の1ずつの要素がひとつになって、最高の掛け心地となるフレームを提供する。』そういった思いが込められています。

ブランド名に設計のベースとなる思想が組み込まれているんですね。 『One/Three CompoundFrame』 はこれまでシリーズがいくつか発表されていますが、その中でも特に人気のある『cfa』シリーズと『cfb』シリ ーズ、そして新たに登場した『ca』シリーズの特徴について教えてください。

POKER FACE
柳 根宇

『cfa』シリーズはフロントの素材に純チタン・チタン合金を採用して機能性を持たせ、ヨロイブリッジのデザインはフレーム全体の一体感を意識しました。

レンズの形は日常での使いやすさを一番に考えデザインしています。素材を徹底的に研究することで生まれた独自の設計により、掛けた瞬間から極上のフィット感をもたらす掛け心地の良さと、主張しすぎない程度のクラシカルな佇まいが特徴です。

※掛け心地を最大限に考えた製品ではありますが、掛け心地の最適化にはフィッティングが不可欠です。ご調整はポーカーフェイス各店にて無料で承りますので、お気軽にご相談ください。(パーツの交換等は料金が発生する場合があります)

『cfa』シリーズのメガネ
  • cfa-06cfa-06¥35,200(税込)インナーリムでクラシックな雰囲気を出しつつ、現代的なデザインに仕上げたモデル。TPO を選ばずにユニセックスで使用できます。
  • cfa-07cfa-07¥35,200(税込)ゆるやかな多角形シェイプのモデル。表情になじみつつ個性を引き立ててくれます。

僕も愛用しているんですが、使いやすさを日々実感しています。『cfb』シリーズはどうですか?

POKER FACE
柳 根宇

『cfb』シリーズの着想を得たのは“弓”の構造です。硬さと柔らかさの良好なバランスを、高い弾力性が特徴のβチタンの、厚みの強弱だけで最大限発揮できるように設計しました。

弓の構造に見られる固定された部分と弾力性を持たせた部分、そこからもたらされる機能を実現できたと思います。具体的にはフロント側に厚みを持たせることで硬くなり、弾力性をテンプルエンド側でより発揮するようにしました。

またテンプルは表と裏のカーブの違いにより、フロント側はより内側へ、テンプルエンド側は外に力が向かうことで、先セル部分を点ではなく面で当てるための工夫をしています。

弓をイメージしたテンプル

弓をイメージしたテンプル

これも使っていますが、ほんとに掛けやすいです。よくメガネの掛け心地の良さを表現するのに「掛けていることを忘れる」という表現をしますが、まさにそんな感じです。

レンズの大きさも十分に取られているのでリムが視界に入りにくく、掛け心地の良さと視界の良さが両立しているなぁって思います。

掛け心地もそうですが、デザイン面でもリムの側面に施された七宝のラインが気に入っていますね。あまり目立つ装飾ではないのですが、これがあるだけで品が出るというか、プロダクトを一段上に昇華させている感じがします。

POKER FACE
さりげなくリムに施された七宝のライン

さりげなくリムに施された七宝のライン

  • cfb-01cfb-01¥37,400(税込)レトロを感じさせる大きめのレンズシェイプが印象的。目立たない程度に上部リムを吊り上げることで、古さをなくし現代的なテイストにアップデート。
  • cfb-05cfb-05¥37,400(税込)大きめのラウンドシェイプは印象を残しながらも、細めのリムで強すぎず程よく主張します。キャラクターを引き立てながら、柔らかい雰囲気に。
柳 根宇

ありがとうございます。
『ca』シリーズはまた別の構造を採用していて、カラーリングにもこだわりました。テンプルエンドに向けて太くなる雫のような形状の芯金により、掛けた際に後頭部側にウエイトバランスを持たせています。それによりテンプルエンドがフロントを吊るすような状態になり、前にずれにくくする効果を狙っています。

太い芯金は一般的にテンプルの製造に使われる“シューティング ”という方法ではできないため、シューティングに比べて手間も技術も必要な “張り合わせ”という方法で製作しています。芯をプラスチックで挟み込む構造の為、表と裏でカラーを変えることができるので、色の組み合わせも楽しんでもらいたいです。

※シューティング…メガネづくりでテンプルのプラスチックに、金属の芯を埋め込む際に使われる手法。専用の機械でプラスチックに金属の芯を一気に打ち込むためそう呼ばれる。

『ca』シリーズの構造
  • ca-01ca-01¥36,300(税込)オーソドックスなウェリントンタイプは、普段使いにもビジネスにもおススメ。使用シーンを選ばないので主役になる1本です。
  • ca-02ca-02¥36,300(税込)フレームは細身ながらも、レンズは大きめのスクエアフレーム。丸みの少ないレンズシェイプが全体の印象を引き締め、個性を引き立てます。

ものすごく考え抜かれた上に出来た製品だったんですね。
何の気なしに使っていました。すみません(笑)

POKER FACE
柳 根宇

メガネは身に着けるものだから掛け心地は徹底的に考えるべきで、その問題を解決するために素材を解釈していく。そして美しいデザインとの両立。掛け心地の良さは視覚的にも表現すべきだと考えています。

明快!でもデザインの目新しさを求めてしまうと、意外と忘れてしまう部分かもしれないですね。

POKER FACE

メガネ雑貨は “カッコ良さ” 重視。

メガネブランドには珍しく、メンテナンスグッズ等のメガネ雑貨も展開されていますよね。

POKER FACE
柳 根宇

ある程度ちゃんとデザインされたメンテナンスグッズが市場に少ないと思ったんです。ユーザーが自分でメガネを手入れをしたり、保管にも気を使いたくなるような、使う側の視点に立った製品がないことに疑問を持ちました。

メガネ雑貨

確かにメガネの周辺雑貨は機能的には十分ですが、日常の中に置きたくなるようなデザインは少ないかもしれないですね。

POKER FACE
柳 根宇

そうだと思います。素材を大事にするブランドとして、製品を最も良い状態で使うことができる環境を整えたい。実現するためのノウハウは既に日本にありますので、それをよりユーザーが使いやすい形で製品化したいと考えています。

ただ機能として良いだけではダメで、使いたくなるような製品にしたい。その為にアーティストとコラボしています。雑貨は格好良さ重視です。

レターボーイのグラフィックは、かわいいけど中性的で、持ち歩きたくなるデザインですよね。

POKER FACE
メガネ雑貨
メガネ雑貨

生活に根差した製品を作りたい。

長年メガネのデザインをされていますが、メガネ以外なら何をデザインしてみたいですか?

POKER FACE
柳 根宇

車椅子や杖といった『自助具』と言われる製品です。
『生活に根差した製品』を作りたいという思いが根底にありますね。これはメガネと共通していると思います。その製品があると生活が快適になる、快適になるだけではなく豊かになる、そんな製品です。

一貫していますね。
最後に『One/Three CompoundFrame』が目指すブランド像はどのようなものですか?

POKER FACE
柳 根宇

クリーンで機能的なメガネフレームにアーティストによるグラフィックを合わせ、ライフスタイルに寄り添ったブランドを目指しています。メガネをより身近なモノとして楽しんでいただき、長く使っていただけるよう、メンテナンスグッズも同時に開発していきたいです。

機能を持ちつつ生活に馴染んだ製品、快適であり格好も良いモノ、その接点をデザインの力で探していきたいと思っています。

普段何気なく使っているメガネがより特別なものに感じられました。今後がますます楽しみです!ありがとうございました。

POKER FACE